経理が楽になる?キャッシュレス決済 PayPayを試す

この記事はキャッシュレス決済を導入しようとしている方向けの記事です。

キャッシュレス決済の導入によるメリット

キャッシュレス決済を導入すると、どんなメリットがあるのでしょうか。

まず、売上の入金の手段としてキャッシュレス決済を導入した場合を考えてみます。
完全にキャッシュレス決済を導入した場合、釣り銭を準備する必要がないがないので
・両替の手間がなくなる
・両替の手数料が必要なくなる
・釣り銭を間違えることがない
・従業員による現金の使い込みを防止することができる
・現金残高をあわせる必要がなくなる
・データ化されているので経理のデータとして使用することができる
などのメリットがあります。

次に、支払の手段としてキャッシュレス決済を導入した場合を考えてみます。
完全にキャッシュレス決済を導入した場合、入金の手段と同様
・現金残高をあわせる必要がなくなる
・データ化されているので経理のデータとして使用することができる
などのメリットがあります。

この記事では、支払の手段としてキャッシュレス決済を導入した場合について、昨年爆発的に人気となったPayPayを実際に利用し、経理が楽になるか検証してみます。

人気のPayPayの導入と利用方法の概要

今回、PayPayを利用したのには訳があります。それは
PayPayを導入している店舗が格段に増えた
ことです。

クレジットやデビットカードでの決済を除いて、キャッシュレス決済を導入している店舗がまだまだ少ないのが現状だと思います。ご存知のとおり、PayPayは20%の還元を売りにしたことで、ここ数ヶ月で導入する店舗が増えました。そもそも、支払の手段としてキャッシュレス決済を導入しても、利用できる店舗が少ないと使えないからという単純な理由です。

PayPayの導入概要

PayPayの導入ですが、正直めんどくさいです。わたしの場合は、金融口座からチャージを行うことを前提として登録したので、大きくまとめると、次の3つのステップが必要でした。
①YahooIDの作成
②Yahoo!ウォレットの設定
③チャージ方法の設定

PayPayの利用方法の概要

利用に関しては簡単でした。次の2つのステップのみです。
①お店にあるQRコードをPayPayのアプリで読み取る
②支払金額を打ち込む

今回利用したときに、当たりが出て、支払金額の2割が還元されました。当たりはずれは支払ったときに結果がわかりますが、実際に残高に反映されるまでに2月ほどかかるようです。これはうれしい誤算ですね。

PayPayの導入で経理は楽になるのか?

PayPayを導入して、実際に支払いを行いました。導入は少し手間がいるものの、利用方法は非常に簡単でした。財布からお札や小銭を数えて支払う必要がまったくありません。

事業用の経費の支払手段として、PayPayを利用すると楽になるのでしょうか?次の3つの点について考えてみます。
①現金残高をあわせる
②領収書の受領
③支払データの取得

現金残高をあわせる

もちろん、現金を扱う必要がないので、現金残高をあわせる必要がありません。また、現時点の残高はすぐにいくらかわかります。今までのチャージや支払の履歴は簡単にみることもできます。

経理を行う場合、月末で締めることが大半であると思います。残念ながら、チャージや支払を行った都度の残高は表示されませんので、月末の残高がいくらだったのかを確認するには現時点の残高から、チャージや支払を行った金額をもとに逆算する必要があります。

領収書をもらう

チャージや支払の履歴は残るものの、領収書はもらう必要があります。日付、取引先、金額の情報は履歴に残るものの、商品名やサービス内容は一切表示されません。そのため、現金で支払っている場合と同様に、領収書はもらう必要があります。

支払データの取得

チャージや支払の履歴がデータ化されているので、そのデータを経理用のデータとして取得し、経理システムや会計ソフトに取込みできれば、入力の手間を格段に省くことができます。本来はデータを利用できることがキャッシュレス決済の最大の魅力であるとわたしは考えています。残念ながら、PayPayには、データを取得するための手段は準備されていないようです。

結論

残念ながら、現時点では
あくまでも現金支払の代替手段
という印象が強いです。

経理の面から期待するところは、チャージや支払の履歴がデータを取得することですが、現在はありません。また、領収書をもらう必要があるのも今までどおり必要です。

現金残高をあわせる必要はなくなりますが、あくまでも完全キャッシュレス決済の場合だけで、利用できる店舗が格段に増えているものの、まだまだ現金での支払いはつきまといます。

現時点では、支払の手段としてPayPayを導入しても、経理は楽にならないという私の意見です。ただ、20%は還元はかなりうれしい誤算なので、利用は続けていきたいと思います。(どちらかというと、皆さんこれが目的で使用されているのでしょうが。。)