目標を決めよう!まずは利益を決める

この記事は個人事業者・経営者向けの記事です。

目標を決めていますか?

個人事業者であれば12月末もしくは1月月初、法人の経営者であれば、期末もしくは期首に予算を設定していますか?予算というとすごく複雑に感じるようであれば、目標と考えて頂くといいと思います。

もし、マラソンでゴールがわからないまま、スタートしたら、どれだけのペース配分でゴールを目指せばいいかわからないですし、そもそもモチベーション下がりませんか?ここではマラソンで例えばましたが、別のスポーツでも構いません。

実は経営も同じです。当期の予算を決めないとゴールがない状態で走っているのと同じです。人はロボットではないので、あなたもあなたの従業員もずっと100%以上の力で走り続けることなんてできません。もし、走り続けることができたとしても、そもそもゴールがないので、予想以上に儲かっていたとしても、気づかないままかもしれません。

1円単位まで予算を決める必要はありません。そこまで細かくしても意味がないので、100万円単位(もしくは10万円単位)までのおおまかな予算を作りましょう。

ここで、予算を作るときにはじめに決めてほしいものがあります。それが利益です。

どの利益を決めるか?

では、そもそも利益ってなんでしょうか。

売上 - 経費 = 利益

ですよね。
かなりざっくりしていますが、そのとおりです。

利益にもいろいろな種類があります。

売上総利益(粗利)
営業利益
経常利益
税引前当期純利益
税引後当期純利益

各利益について、次に簡単に説明します。知っているようであれば、利益の説明は読み飛ばしてください。

売上総利益(粗利益)

売上総利益(粗利益)は、売上から仕入などの原価をマイナスした後の利益です。

営業利益

売上総利益(粗利益)から、人件費や、家賃や水道光熱費のような固定費のように、事業を行う上でかかる経費をマイナスした後の利益です。

経常利益

営業利益から、事業とは直接的に関係がない預金利息のような収入をプラスし、支払った利息のような経費をマイナスしたあとの利益です。

税引前当期純利益

経常利益から、突発的な収入をプラスし、突発的な支出を経費をマイナスした利益です。

税引後当期純利益

税引前当期純利益から税金をマイナスした利益です。

どの利益を決めるのか?

いろいろな利益がありますが、もし説明がわからない場合でも大丈夫です。目標として決める利益は、売上から仕入~税金までのすべてをマイナスした利益、つまり税引後当期純利益です。

なぜ、税引後当期純利益を決めるのか?

税引後の当期純利益を決めれば、税金は逆算して計算することができます。

人件費や固定費は、過去の実績や昇給基準があれば、ある程度の精度で求めることができます。もし、広告にお金をかけようと思っているのであれば、既にいくらかけるか予定しているはずです。

商品を販売している場合のように、仕入がある場合は、仕入れた商品に対して、いくら利益をプラスするかを決めているはずです。そうすると、商品を販売して得られる利益に仕入れた商品の原価をプラスすれば、売上を計算することができます。

つまり、税引後の当期純利益を決めれば、逆算して売上を計算することができるからなんです。売上を計算することができれば、その売上をあげるためにどのように行動すればいいのかを考えることができます。

・個人事業者である場合は前年の人件費や固定費を
・法人の経営者である場合は前期の人件費や固定費を
参考に税引後の当期純利益から逆算して、売上を計算しましょう。

まだ、事業を始めて間もない場合は人件費や固定費を高めに設定しておきましょう。

税引後当期純利益をいくらにするのか?

税引後当期純利益から逆算して売上を計算しなくても、過去の実績から売上を決めたらいいのではと思いましたか?税引当期純利益から逆算する理由があるんです。

売上から仕入~税金までマイナスした利益とお話しましたが、この仕入~税金の中には利益の計算に関係しないお金の支出が含まれていないんです。それはなにか?代表的なものが銀行から借り入れしている元金の返済金額です。個人事業者であれば、銀行からの借り入れがなくても生活費が必要ですよね。

これらのお金は、税引後当期純利益から捻出しなければなりません。つまり、
・個人事業者であれば、1年間の元金返済額+生活費
・法人の経営者であれば、1年間の元金返済額
以上の税引後当期純利益がなければ、お金がまわりません。

だから、税引後当期純利益として上記の金額を設定し、最低いくら売上が必要かを逆算します。必達の目標になるので、上記のように逆算して目標を決めて、その目標にむかって邁進しましょう。

厳密にはもう少し複雑で、利益と儲けの違いを知る必要がありますが、そのお話はまたの機会とします。

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