この記事は、経理初心者向けの記事です。
目次
締め日って何?
経理をはじめて行う場合や、経理をやりだしてから間がない場合、わかりにくいものの一つに締め日があります。そもそも締め日とは何でしょうか。
締め日とは
例えば、商品を販売したとします。商品を販売してお金をすぐにもらう場合を除き、商品を販売すると請求書を発行します。もし、商品を1つ販売するごとに請求書を発行していたら、何枚も請求書を発行しないといけないので、時間も手間もかかります。そこで、頻繁に販売している取引先については、一定の期間を設けて、この期間に販売した商品の売上を集計し、合計額を請求します。この一定の期間の終わりの日を締め日といいます。
もう少し具体的に説明すると、この一定の期間が21日から翌月の20日までの期間の場合、締め日は20日ですね。説明として期間から説明しましたが、相手にこの期間を伝えるために、「締め日は〇日です。」というふうに使います。
締め日があるものって
締め日の説明として、商品を販売している場合を例に記載しましたが、締め日はいろいろなものにあります。どんなものがあるか代表的なものを挙げると
・売上や仕入、経費などの請求書
・給料
・クレジットカード
など、身近なさまざまなものに締め日はあります。
締め日があるとなぜややこしいのか?
締め日はわかってしまえば、どうってことないんですね。ですが、経理になると、途端に難しく感じてませんか。では、なぜ途端に難しく感じるのでしょうか。
お金をもらう・支払う日で帳簿に記載するから
一番の原因は、入金日・支払日で帳簿に記載すればいいと思っているからだと思います。ですが、本来は入金日・支払日で帳簿に記載するのではありません。
商品であれば納品された日、サービスをした場合はサービスを提供した日に記載します。ただし、この日で帳簿に記載すると帳簿の処理が複雑になります。なぜなら、納品した日、入金された日と、2回帳簿に記載する必要がでてくるからです。もちろん、支払う場合も同じです。
経理をはじめて間もない間はお金をもらう・支払う日で帳簿に記載すればいいと思いますが、頭の片隅で、本来は違うということは認識しておいてください。
月次決算・決算は期間が違う
さらに、月次決算(月単位で行う決算)・決算は締め日と一致していない場合が挙げられます。一般的には、月次決算・決算の期間の最終日は月末となります。しかし、上記に記載したとおり、締め日があるものには、売上や仕入・経費などさまざまなものがあります。くわえて、取引先ごとに締め日が異なり、20日であったり、25日であったりします。
つまり、請求書をもらっても、
・20日締めの場合は21日~月末まで
・25日締めの場合は26日~月末まで
の金額は含まれていないことになります。
では、どこにあるのかというと、その翌月の請求書になります。ですから、締め日が月末であれば1枚で済む請求書が、当月と翌月の2枚必要となることになります。
決算で気をつけること
月次決算では、入金日や支払日で処理していても問題ありませんが、決算では認められません。すべて、上記に記載した本来の処理に訂正する必要があります。上記の2点が把握できていれば問題なく処理することができます。ただし、取引先の数が多くなると管理がたいへんなので、漏れがないように注意しましょう。
経理の面からおすすめの締め日
上記のように締め日が末日でない場合で、かつ取引先が多い場合は手間も時間もかかってしまいます。ですから、経理を楽にしたいと思うなら、締め日は末日をおすすめします。
ただし、現実はなかなか締め日をすべて末日にするには難しいです。特に、商品を販売している取引先の場合、取引先の指示に従わざるを得ないことが多いと思います。また、大企業から購入する場合も同様です。
ですから、締め日を選択できる取引先はできるだけという制約つきになってしまいますが、管理の面からも締め日は末日にしましょう。