確定申告しなくて大丈夫?災害にあったときの確定申告

この記事は、災害にあった方向けの記事です。

確定申告をしよう!

平成30年は
・6月の大阪北部自身
・7月の豪雨災害
と、残念ながら災害の多い年となりました。
災害にあわれた方に心よりお見舞い申し上げます。

災害にあわれた場合は、確定申告をしましょう!
普段、確定申告をしないサラリーマンのような方も対象です。
年末調整ではできません。

確定申告をすることで、
・税金が減る
・税金が戻ってくる
ことがあります。

損害が大きい場合、損失を翌年に繰り越すことができます。
繰り越すことによって、
・翌年の税金が減る
・翌年の税金が戻ってくる
ことがあります。

もとに戻すためになにかとお金がいると思います。
しっかりと税金を減らしましょう!

対象となるもの・ならないもの

では、どのようなものに損害があった場合に税金が減るのでしょうか。

対象となるのは、
お住まい
家具のような家財
衣服
自家用
現金
30万円以下の宝石・貴金属やこっとう
などです。

対象とならないものは、
・別荘のような趣味、娯楽、保養又は鑑賞の目的で保有する不動産
・30万円超の宝石・貴金属やこっとう
などです。

対象となるものは自分の分だけではない。
対象となるものは自分のもの以外に、
生活をともにする親族のうち、一定の所得の方
が所有する分も対象になります。
※厳密には、次の2つの条件を満たす方となります。
・生計を一にする親族
・課税標準の合計額が38万円以下

もし、
「これ対象になるのかな?」
と思われたときは、
税務署もしくは税理士に相談しましょう。
税務署に相談する場合は料金もかかりません。
行かなくても電話で相談することも可能です。

電話での相談はお早めに
税務署での電話相談は、平日の9:00-17:00までです。
確定申告時期は電話が混んでいます。
余裕をもって電話しましょう。

準備するもの

上記の対象となるものが損害にあった方は、資料として、
それぞれの損害金額がわかるもの
をできるだけ準備しましょう。

そのほか
・修理費用がわかる見積書や請求書などの金額がわかるもの
・取り壊しや後片付けの費用がわかるもの
・保険金をうけとって修理した場合は、保険金額がわかるもの
もあわせて準備しましょう。

修理・取り壊しや後片付けの費用
本来は1月1日から12月31日までにおこなった費用が対象となります。
しかし、
損害があった年の翌年3月15日までにおこなった費用も対象
とすることができます。
対象としたほうがお得ですので、ご注意ください。

損害が大きくて、それぞれの損害金額がわからない場合は
・お住まいに損害があった方
・自家用車に損害があった方
は下記の資料もあわせて準備しましょう。

お住まいに損害があった方
まず、市区町村で「罹災(りさい)証明書」をもらいましょう。
罹災証明書とは、お住まいの損害状況を市区町村が証明した書類です。
罹災証明書の発行には、時間がかかります。
早めに手続きをしましょう。

罹災証明書の使い道
確定申告以外に、地震保険や災害見舞金などの手続きに必要なことがあります。
「地震保険や災害見舞金などの手続きをしていない。。」
という方は、この機会にあわせて確認しましょう。
確定申告では、コピーで大丈夫です。
なので、確定申告のために原本を用意する必要はありません。

そのほか、
・お住まいを購入した日
・お住まいの床面積
がわかる資料が必要となります。
残っていたら、
・売買契約書のように購入した金額がわかる資料
も、一緒に準備しましょう。

自家用車に損害があった方
・自家用車を購入した日
残っていたら、
・売買契約書のように購入した金額がわかる資料
を準備しましょう。

いざ確定申告!

資料の準備ができたら、いざ、確定申告です。
具体的には、
所得控除欄の雑損控除
の計算を行っていきます。

(注)申告書ではこの欄になります。
下記は申告書Bのフォーマットです。
申告書Aの場合は下のほうにあります。

【手順】

まず、金額の集計を行います。
①それぞれの損害金額を合計しましょう。
②修理・取り壊し・後片付けなどの費用の金額を合計しましょう。
③保険金額を合計しましょう。

損害が大きくて、それぞれの損害金額がわからない場合は
http://www.nta.go.jp/about/organization/osaka/topics/saigai/h30/pdf/05.pdf
を利用して、損害金額を計算しましょう。
ただ、ややこしいと思うので、税務署もしくは税理士に相談しましょう。

次に、上記で集計した金額を各欄に入力します。
① ⇒ 損害金額
② ⇒ 災害関連支出
③ ⇒ 保険金などで補填される金額

最後に上記の金額をつかって、計算します。

手書きの場合

下記の国税庁の確定申告の手引きにそって計算します。

国税庁 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き(確定申告書B用)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2018/pdf/002.pdf#page=14

パソコンで申告書を作成する場合

下記の国税庁の確定申告書等作成コーナーにそって入力します。

国税庁 確定申告書等作成コーナー
https://www.keisan.nta.go.jp/kyoutu/ky/sm/top#bsctrl

この場合、上記で集計した①~③の金額を入力すると、
自動的に計算されるのでおすすめです。

お住まいや家具のような家財の半分以上に損害があった場合
・雑損控除を選択するか
・「災害免除法による所得税の軽減免除」を選択するか
どちらか選ぶことができます。
両方計算して、お得なほうを選択しましょう。


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