この記事は事業者向けの記事です。
- 節税対策をおこなっているのにお金が貯まらない
- 節税対策をおこなえばお金が貯まるんじゃないの?
と思われている方に正しい節税方法をお伝えします。
そして、事業を継続していくために必要なお金を貯めて頂くことを目的に書いています。
節税対策をおこなうとお金は減る
残念ながら、節税対策をおこなうと、事業に使えるお金は減ります。
たしかに支払う税金は少なくなります。
税金の金額だけをみると少なくなっている。
だから、少なくなった分のお金を事業に使うことができるじゃないか。
ほんとうに税金の金額だけしかみなくても大丈夫ですか?
節税対策でお金使っていませんか?
問題なのは節税対策でお金を使うってことなんです。
節税対策には
- お金を使って税金を少なくする方法
- お金を使わずに税金を少なるする方法
の2つの方法があります。
残念ながら、ほとんどが「お金を使って税金を少なくする方法」なんです。
なぜお金が減るのか?
「お金を使って税金を少なくする方法」で節税した場合に、お金がどうように減るのかみてみたいと思います。
簡単な例として、
現金での売上が100万円、経費は0円の会社があったとします。
そして、手元に現金も100万円がある状態です。
利益は売上100万円ー経費0円=100万円となります。
税金はこの利益に税率をかけて計算されます。
ここでは簡単にするため、税率を40%とします。
もし、なんの節税対策を行うこともなく、税金を支払うとした場合、
利益は100万円×40%=40万円となります。
40万円の税金を支払って、手元の現金は
100万円ー40万円=60万円となります。
次に、節税対策として100万円の設備を購入したとします。
ここでは100万円がすべて経費になる節税であるとします。
すべてが経費になるので、
利益は売上100万円ー設備100万円=0円となります。
利益が0円なので、税金も0円となりました。
節税成功です!!!!
では、手元の現金はというと。。。
設備の購入に100万円使用しているので、もちろん手元にお金は残りません。
正しい節税の方法は?
簡単な例でみましたが、
- そんなのあり前じゃないか
- 簡単なことだよね
と思われた方も多いと思います。
その通りです。いたって簡単なことなんです。
でも、いざ税金を支払うとなるとなかなかできないんです。
誰だって税金が少ないほうがいいですもんね。
節税対策で使うお金から、税金で支払うお金までを考慮してみると、節税しないことがいいという結論になってしまいます。
では、正しい節税対策ってなんでしょう?
1つ目は「お金を使わずに税金を少なくする方法」を使うことです。
残念ながら、かなり少ない方法です。
代表的なものは個人事業者の青色申告特別控除ではないでしょうか。
2つ目は「お金を使って税金を少なるする方法」を使うことです。
えっ、さっき、ダメって言ってたのに。。
節税のツボがあるんです。
税金を少なくするために設備を購入するのではなくて、
もともと事業に必要な設備があって購入する予定があるけど、税金安くならないかな。
これが大事なんです。
税金が安くなろうが、なるまいが、事業に必要なものであれば、購入する必要があります。
なので、設備の購入に必要なお金はどちらにしろ、減ってしまいます。
さらに、税金も安くなれば、万々歳です♪
税金を少なくするために設備を購入しようとすると、
- 購入したけど、結局使ってない
- 使ってはみたものの、余計に手間がかかる
- 設備を稼働するのにお金がかかる
など、何のために購入したのか本末転倒になることが多いんです。
また、最近の節税対策は事前に申請する必要があるものが増えています。
申請には、事業者本人が考えて書く必要があるものも少なからずあります。
本来、事業者本人がその会社の一番の稼ぎ頭であるはずです。
時給換算した場合、一番高額の給料になるはずです。
申請に費やす時間でできる節税よりも、同じ時間でもっと利益があがる仕事があれば、
その仕事にその時間を費やすほうがいいはずです。
ですから、申請が必要な節税対策には、事業者本人の時間も考えないといけません。
まとめると、節税対策のツボは
①お金を使わずにできる節税対策なのか
②お金を使うのであれば、もともとの投資計画があって、おこなう節税対策なのか
③申請に相当な時間を費やす必要がないか
を検討し、実行することなんです。
無意味な節税対策でドツボにはまらない。
そして事業に必要なお金を貯めましょう。